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研究紹介

Introduction Research

 豊橋技術科学大学 界面・表面創製研究室(安井研究室)では、異種材料間の接合・複合化による 材料界面・表面の各種機能性発現・特性の向上を目的に、粒子積層による 表面創製・成膜ならびに摩擦攪拌を援用する固相接合に重点を置いた研究開発を行います。

溶射

Thermal Spraying

大面積への高速成膜を得意とする表面改質技術

 溶射は材料表面を皮膜により被覆することで、母材がもつ性質に新たな機能を付与する表面改質技術です. 溶射の基本原理は金属やセラミックスなどの材料を高温の熱源(燃焼フレームやプラズマフレーム)に投入し, 溶融させた液滴を基材に次々と衝突・積層させることで皮膜を形成するというものです. 溶射法はめっきや物理的蒸着などと比較して,組織制御性や緻密性などは劣るものの, 皮膜材料の選択性の高さや,大面積への高速成膜が可能といった優れた特徴を有しています.
技術の適用例
橋梁の防錆皮膜,タービンブレードの遮熱皮膜,人工関節など
研究室設備・研究テーマ

プラズマ溶射法

Oerlikon Metco 9MB/9MC/10MR

コールドスプレー法

CGT KINETIKS4000

マイクロ波プラズマ溶射法

自作装置

2019年度研究テーマ

・ 溶射プロセスを制御化するための粒子偏平・凝固現象の解明
・ サスペンションプラズマ溶射法を用いたHAp皮膜の膜質改善
・ サスペンションプラズマ溶射法によるSOFCセルの作製
・ サスペンションプラズマ溶射法による柱状遮熱皮膜の創製

摩擦攪拌接合

Friction Stir Welding

異種材料どうしの接合を得意とする接合技術

 摩擦攪拌接合(FSW)は材料的接合法のひとつで、通常の溶接とは異なり材料の溶融を必要としないという特徴を持ちます. FSWの基本原理は高速回転するツールを材料に挿入し、発生する摩擦熱で材料を軟化・攪拌することで接合を行うというものです. 材料の溶融を必要としないため、低温での接合が可能であり、熱による材料への悪影響を低減しやすくなります. これにより、熱によるひずみの発生を抑制できたり、アルミニウム合金や鉄鋼材料といった異種材料どうしの接合が可能となります.
技術の適用例
新幹線のボディ,自動車部品,ロケットのタンクなど
研究室設備・研究テーマ

接合装置

OKUMA MP-46V

突合せFSW接合体

Fe/Al

プラズマ電解酸化

Plasma Electrolytic Oxidation

高い防食性・硬度を有する表面改質技術

 プラズマ電解酸化法は、電解質水溶液中で基材を陽極として電解する表面改質技術の一つです. アルミニウムにおけるPEO皮膜の硬度は硬質アルマイトのHv550を上回り,最大でHV1000にもなります. また、熱化学的にも安定で防食性・耐摩耗性の両立も可能です.しかし、アルマイトとは異なる点として、成膜時の火花放電現象が挙げられます. これにより、任意の表面構造の制御が困難であることや詳細なメカニズムは未だに解明されていません. そこで、我々の研究室では、制御性の向上やメカニズムの解明を目的とし研究を行っています.
技術の適用例
自動車部品,航空機部品,ロードバイクのホイールリムなど

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